2009年01月28日

<興味深いニュース>
友人の数は遺伝子で決まる?

人の性格は遺伝子によって決まってしまうのだろうか。外向的または内向的、友人関係など人格形成に深くかかわる領域に選択の幅がそれほど広くないとしたら? 最新の研究を見てみよう。

 ファウラー氏の率いる研究チームは、以前の研究において、ニコチン中毒と肥満が伝染病のように社会集団を通じて波及することがあることを示した。私たちは、友人関係のネットワーク構造において最大3つ先にいる面識のない他人の生活様式の影響を受けており、喜びや禁煙行動なども同様に広がっていくことがあるという。

「このような因果関係のサイクルは生活の一面を変化させる機会を生み出すものだ。今回の研究でこのサイクルの解明にかなり近付いたように思う。疾病の予防や治療効果も社会的ネットワークの影響を免れ得ない。逆に、遺伝情報も社会的ネットワークに影響を与えている可能性がある」とファウラー氏は話す。

 今回の最新研究は、今週発行の「Proceedings of the National Academy of Sciences」誌に掲載される。

 研究では、142の学校に所属する1110組の思春期の双子を対象に分析が行われている同じ遺伝子を持つ一卵性双生児の場合、その社会的ネットワークは、遺伝子の異なる二卵性双生児のものに比べて類似性が高かった。したがって、そこに遺伝的基盤があることが示唆される。

 研究によると、友人の数や、幅広い社会集団を飛び回るか緊密な人間関係を好むかという傾向の約50%が遺伝子によって説明されるという。「したがって、ある人の友人2人が互いに友人になるかどうかは、接点となる人の遺伝子で予測することができる」とファウラー氏は話す。

 ファウラー氏の友人関係研究は、物理学に起源を置いている。「1990年代後半、物理学では革命が起こり、原子からニューロン、通信システムに至るまで、接続関係を持つほぼあらゆるものが、単純な組織化原理に従っていることがわかり始めた。ノードと呼ばれるネットワークの接続点は交換可能だと考えられた。コンピューター・ネットワークに例えれば、ルーターを取り替えてもネットワーク構造は同じ状態で保たれる」とファウラー氏は説明する。

 しかし、しだいに研究者たちはその原理の例外に遭遇するようになった。

 イタリアにあるアブダス・サラム理論物理学国際センター(ICTP)のネットワーク専門家ジネストラ・ビアンコーニ氏は、2001年に発表した共同研究で、超低温ガスの振る舞いとWebページに見られる人間ネットワークの振る舞いとの間に数学的に類似した関係があることを示した。そして、各ノードが適応度や競争力の点で異なることが初めて提示された。

 このような進展がファウラー氏の研究につながる。結局、人間は一様ではなく、ネットワークの内部でも異なっていたのだ。「私たちは交換可能な歯車ではなく、繊細で多様な雪の結晶の集まりなのだ」とファウラー氏は話す。

 しかし、人間の多様性は、Webページの場合とは異なり、適応度だけで説明することはできない。人々の間の接続関係は、多くの場合、最善の進化戦略とは限らないからだ。

「以前には自然淘汰が社会様式に影響するという考えもあったが、それでは特定の進化戦略が支配的になっているはずだ。しかし、進化は幅広い社会的ネットワークスタイルが存在する余地を認めている。おそらく、それぞれのスタイルがそれぞれに固有の適応性を備えているのだろう」とファウラー氏は話す。

 例えば、緊密なネットワークに属する人にとって、メンバーの増加は利点をもたらす可能性があるが、その一方で、対立が生じる危険性も高まる。

 前述のビアンコーニ氏は、今回の研究を次のように評価する。「遺伝要素と社会行動の多様性を結び付けて論じており、非常に面白い研究だ。しかし、人間の社会関係が年齢とともにどのように進化するのかという点が説明されていない。思春期の子どもだけではなく大人にも当てはまるのか、それが今後の研究課題となるだろう」。

 ファウラー氏も研究継続の必要性を認めており、サンプル数の多い「Facebook」などのソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)を対象に調査を進めていく予定だという。

 また、次の論文では、UCSDの同僚である政治学者クリストファー・ドーズ氏の協力の下、政治団体への参加傾向に影響を持つ遺伝子について論じている。

「ただし、それでも“自分の意思で選ぶ”ということは疑いなく重要である。社会的ネットワーク形成の半分が遺伝的な要素で決まるとしても、残りの半分は人生での経験に基づくものだ。そして、自分が直接選んだ友人の影響が経験の一部を形作る」とファウラー氏は話す。


・national geographic(http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20090128-00000000-natiogeo-int)


う〜ん、難しいですね(笑)。でも、「自分が直接選んだ友人の影響が経験の一部を形作る」というのはなんだかわかる気がします。
ラベル:ファウラー氏
posted by ごんぐり at 17:08| Comment(0) | TrackBack(0) | サイエンス | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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